デジタルカメラが今のように
主流になる前、
僕にとっての写真とは
フィルムで撮って暗室で焼くものでした。
どんな写真になるのかも確認できないまま
その場にある光、被写体との距離感、
瞬間瞬間に生まれるイメージの閃きを大事に、
自分の感性を信じてシャッターを切っていく。
フィルムならではの緊張感と、
印画紙が持つ超極細の粒子で描かれる質感は
これぞアナログ! という独特の写真体験です。
20年前のニューヨーク留学時代から
細々と続けてきた
フィルムでの写真撮影と、
コマーシャルカメラマンとして鍛えた
人物撮影技術を合わせて、
フィルムでのポートレート撮影という
ジャンルに辿り着きました。
6×7インチの大型フィルムを使っての
ポートレート、
人生の節目に一枚残してみませんか?
ジャー・パンファン
二胡奏者、ジャー・パンファンさんのアーティスト写真。
アルバムジャケット、コンサート用の写真をデジタルカメラで撮影した後、
スタジオの照明を使ってフィルムカメラで撮影しました。
長いお付き合いをさせて頂いてるからか、本当にさりげなく、
優しい空気を纏ったまま撮影させてもらえたのが嬉しかったです。
米戸潤&和可子さん
友人の結婚写真。ウェディングドレスを着て、実家の畑を背景に写真を残したいとの新婦さんの希望で、
収穫前の稲穂が茂る田んぼの中に入り撮影。2人だけの特別な、思い出深い写真ができたと思います。
写真は三面台紙に装丁してお渡ししました。
小池幸一&栄子さん&かほちゃん
友人の家族写真。スタジオでライティングしての撮影でしたが、
きっちりカメラ目線の写真というより、3人のさりげない自然な空気を大切にしました。
久米洋平
株式会社インフィニティスタイル代表
友人であり、広告制作会社の社長・久米くんから
「僕のアー写を撮って欲しいんです」と頼まれたことから、
僕のフィルムポートレートは始まりました。窓からの自然光のみ、
薄明かりの中での一枚。本人の「素」が写るように。
静かな空気の中で小さなシャッター音が鳴っておりました。
橋本祐介さん
広告制作会社、ペンジョイ代表の橋本さんのポートレート写真。
ホームページ用にデジタルで撮影したあと、
ご本人のいつもの仕事場をバックに、
自然光のみで撮影しました。目力のある方でしたので、
難しい光の環境でも強さのある写真が撮れました。
中川知美
結婚式でのポートレート。式後の少ししかない時間で、二枚だけ
撮影した内の一枚。考える間もなく構図を決めて撮影しましたが、
空から降り注ぐ光を大切に、
その時という時間を丸ごと捉えるように意識しました。